image■ 独占インタビュー ■

中国障害者芸術団 団長
邰麗華さんにインタビュー

場所:中国内蒙古自治区公演での楽屋にて

聞き手:株式会社 WAT 小俣

Q1 日本に対する印象はどうですか?

日本の都市は美しく、シンプルで、品があり、人に対し優しい面もありますし、恥ずかしがりの面もあります。 また、礼儀正しい印象があります。

Q2 今回の日本公演に関しての抱負や期待など聞かせて下さい。

私たちの芸術団は、何回も日本公演を行っていますが、 今回の公演「My 夢 Dream」でもっと多くの日本人の方に、この特殊な芸術を楽しんでいただきたいと思います。 また、両国人の相互理解を深め、両国人の文化交流と友好関係の促進に貢献したいと思っています。

Q3 今回の日本公演の目玉は何でしょうか?

「My 夢 Dream」をテーマとする今回の公演は、舞踊、器楽、声楽、京劇、手話詩、など十数の演目からなり、 いずれも大変すばらしいもので、それぞれ特徴を持っています。 見る人に感覚的に、また心理的に、感動を与えることができると思います。

Q4 「My 夢 Dream」が訴える主なテーマは何でしょう?

「My 夢 Dream」は特殊な芸術を披露し、「真善美」という人類の精神を訴え、 人間愛や社会の調和を促進することを目的としています。

Q5 どのような日本人に鑑賞に来てほしいですか?

「My 夢 Dream」は「真善美」を訴えたものであり、すべての日本の方に私たちの舞台を見ていただきたいです。

Q6 毎日練習の時間はどのくらいですか?

制度上の練習時間は、午前8時半から11時半、午後2時から5時、夜7時から9時の計8時間となっています。

Q7 芸術団全体を結束させる最も良い方法は何でしょうか?

芸術団の団員は全国各地から選抜されたもので、入団した団員は自己管理システムを実行しています。 また、団員の中でチーム長、副チーム長、学習委員、生活委員、服装委員などの幹部を設けています。 自己管理を通して、団員に、芸術団が自分の家であり、一人一人が家庭の中の一員であるということを実感してもらっています。

Q8 舞台およびダンス「My 夢 Dream」はあなたにとってどういうものでしょうか?

ダンスは私の命の一部分であり、私の心に活力と動力を与え、私を奮い立たせるようなものです。

Q9 一人のダンサー、団長、妻、女性としてそれぞれどういう思いを持っていますか?

団長として芸術団を率いて数十回の海外公演や百回以上の国内公演をしていて、 いずれも大成功をおさめています。ダンサーとして、ダンスは私の命です。 しかし、国内外の出演が多く、芸術団の仕事でも忙しいので、いい妻としての責務をよく果たしていません。

千手観音」に関するインタビュー

 

Q1 耳の不自由な方は声が聞こえませんが、「千手観音」の練習はどう行ったのでしょうか?

まず大きなスピーカーを床に置き、ボリュームを一番大きく設定します。 耳が聞こえない子供たちは、耳をスピーカーに当て大きな振動を感じたり、 床に伏せ心臓や体で床の振動を感じとります。

皆さんが気づいているかどうかわかりませんが、 私たちがダンスするとき、舞台の両側にいつも二人の先生が立って、 リズムに合わせて両手を振っているのです。 耳の聞こえないダンサーたちは、流し目で先生の手振りを見ながら踊っているのです。

練習を始めた当初の頃、よくミスを繰り返していました。 先生がいくら大きな声で叫んでも聞こえないので、 ミスをするたびにその人の手にカラーのペンでひとつマークをつけるようにしていました。 午前中の稽古が終わったら、手がしま馬みたいになる人もいました。

「千手観音」「黄色い黄土」などのような多人数のダンスは、 皆が十分に精神を集中させ、動きを一致させるようにしなければなりません。 失敗したのがたった一人であっても全体がやり直しをしなければなりません。 ある訓練のときですが、一人のダンサーがいつもミスを繰り返し、 全員がそれで繰り返し、やり直しをしなければなりませでした。 しかし、文句を言う人は一人もいませんでした。 このダンサーは申し訳ない気持ちでいっぱいで、涙を流しながら床に手を着いてみんなに謝罪したという事もありました。

練習はたいへんでしたが、耳が聞こえないこれらの子供たちは、 芸術団にいる貴重な機会を大切にし、恩を感じる気持ちでやっています。 それによりつらい練習でも楽しくなり、自ら練習しようという気持ちになったわけです。 例えば本日彼らが出演した「千手観音」「黄色い黄土」は今まで百回以上公演してきましたが、 それでも先ほどまで、何回も何回も練習していたのです。

Q2 この21人のダンサーは耳が聞こえ無くても、この「千手観音」を見事に演じたわけですが、 彼らのチームワークや信頼関係はどう結ばれたのでしょうか?

中国は人口が13億人で、そのうちの8千万人は身体障害者です。 中国身体障害者芸術団のこの88人の団員は、その中から何回もの選抜によって選ばれた優秀な人材です。

これらの子供たちは耳が聞こえませんが、ダンスを愛しているので、 ダンスで気持ちをあらわすことができます。 彼らはこのダンスで見る人に楽しんでもらい、これが彼らの人生の生き甲斐となっています。 彼らはとても幸せを感じています。

身体に障害のあるこれらの子供たちは、夢を実現するにはお互いに助け合い、 チームワークでやらなければならないことを知っています。 うちの芸術団では先生は親みたいで、役者たちは兄弟のようです。 誕生日を過ごす人は、みんなからお祝いの言葉をうけるし、病気になった人はみんなからお見舞いのメッセージがもらえます。 役者たちが公演に出るとき、服装の着用や荷造りは皆んな一緒に行い、 耳の聞こえない子供は、目の見えない子供を案内したり、車椅子を押したりし、 足に障害のある子供は耳が聞こえない子供に手話で説明しています。 子供たちの言葉でいえば、「私はあなたの目、あなたは私の耳。 私はあなたの口、あなたは私の両足」という関係です。

Q3 演目「千手観音」はどういう考えを伝えたいのですか?

「愛」は私たちの共通な言葉であり、心の中に愛さえあれば、心が優しければ、 きっと千万の人が手を差し伸べて、あなたを助けることが出来るということです。